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骨密度検査はいつから受ける?40歳から始まる公的検診と受診の目安

骨密度検査は、骨にどれだけミネラルが詰まっているかを測り、骨粗鬆症の診断や経過観察に使う検査です。いつから受けるべきかという問いには、公的な検診制度がひとつの答えを示しています。

日本では健康増進法にもとづき、40歳から70歳までの女性を5歳刻みで対象にした骨粗鬆症検診が実施されています。つまり、制度としては40歳が最初の節目にあたるわけです。ところが、この検診の受診率は全国平均で4パーセントから5パーセントにとどまっています。

この記事では、年代ごとの節目、公的検診の仕組みと受診率の実態、女性と男性で違う始めどき、そして年齢を待たずに検査を考えたいきっかけまでを順に整理します。蕨セントラル整形外科は骨粗鬆症検査に対応しており、受ける時期についてのご相談も承れる体制です。

この記事の監修者

蕨セントラル整形外科 院長 宮沢知修

蕨セントラル整形外科 院長 宮沢 知修

日本整形外科学会認定 整形外科専門医/日本スポーツ協会公認 スポーツドクター/運動器リハビリテーション認定医

埼玉医科大学を卒業後、朝霞台中央総合病院、虎ノ門病院、坂戸中央病院などに勤務。2025年4月より蕨セントラル整形外科の院長を務めています。整形外科専門医として、骨や関節、筋肉、神経といった運動器の痛みやけがの診療にあたっています。

本記事は、日本整形外科学会認定の整形外科専門医である蕨セントラル整形外科 院長 宮沢知修医師が、医学的な観点から内容を確認しています。

骨密度検査を始める時期の考え方

骨密度検査を始める時期は、年齢の節目と体の変化の節目という2つの軸で考えると整理しやすくなります。年齢の節目は制度が示してくれますし、体の変化の節目は自分やご家族が気づける部分です。

骨の量は若い時期に最も高くなり、その後は加齢とともに少しずつ減っていきます。減り始めてから慌てるより、まだ余裕のあるうちに自分の数値を知っておくほうが、その後の比較がしやすくなるでしょう。骨密度は一度測っただけでは良し悪ししか分かりませんが、数年後にもう一度測れば減り方の速さが見えてきます。

女性の場合は閉経という大きな節目があります。日本整形外科学会も、骨粗鬆症は圧倒的に女性、特に閉経後の女性に多くみられ、女性ホルモンの減少や老化と関わりが深いと説明しました。閉経の前に一度測っておけば、その後の変化を自分の数値と比べられます。

年齢だけで判断できない部分もあります。骨折の経験や治療中の病気、日々の生活習慣によって、同じ年齢でも骨の状態はかなり違ってくるものです。制度の節目を出発点にしつつ、当てはまる事情があれば前倒しで考えるという順序が現実的でしょう。

測定の方法にこだわりすぎる必要もありません。精度の高い方法から手軽な方法まで種類がありますが、まず一度受けて自分の状態を知ることのほうが優先されます。健診で簡易な測定を受けて気になる結果が出たなら、そこから医療機関で詳しく調べるという流れでも構いません。

 

公的な骨粗鬆症検診は40歳から70歳まで

公的な骨粗鬆症検診の対象は、40歳から70歳までの女性です。骨粗鬆症財団によれば、この検診は健康増進法という法律のもとで、40歳から70歳の女性に5歳刻みで実施されています。

5歳刻みというのは、40歳、45歳、50歳、55歳、60歳、65歳、70歳という区切りを指します。誕生日を迎えて該当の年齢になった年に、お住まいの市区町村から案内が届く仕組みです。実施の方法や自己負担額は自治体によって異なりますので、案内が届いたら内容を確認してみてください。

70歳という上限がある点も知っておきたいところです。それ以降に骨密度を測りたい場合は、検診ではなく医療機関での受診という形になります。骨粗鬆症の診断や経過観察が目的であれば保険診療の対象になりますので、かかりつけに相談してみましょう。

検診と医療機関での検査は、役割が少し違います。検診は多くの方の中から詳しく調べたほうがよい人を見つけ出すための仕組みで、結果によっては精密検査をすすめられます。案内に「要精密検査」と書かれていたら、そこで終わりにせず整形外科を受診してください。反対に「異常なし」と出た場合も、5年後まで何もしなくてよいという意味ではなく、生活の中でできる対策は続けていく価値があります。

受診率の低さが示していること

制度があっても、使われていなければ意味が薄れてしまいます。同財団によれば、骨粗鬆症検診の受診者数は近年横ばいで、受診率は全国平均で4パーセントから5パーセントと低く、2017年の調査では5.4パーセントでした。案内が届いた方の20人に1人ほどしか受けていない計算になります。

この数字が気になるのは、受診率と骨折の間に関係が見えているからです。同財団の調査では、検診受診率が低い地域ほど大腿骨近位部の骨折が多く、要介護になる人の割合も多いことが示されました。地域単位の傾向であって個人の結果を約束するものではありませんが、検診が届いていない地域ほど骨折が起きているという事実は重く受け止めたいところです。

案内が届いたのに受けなかった理由として多いのは、症状がないから必要を感じないというものでしょう。ただし骨粗鬆症は、症状が出てからでは選べる手が減ってしまう病気にあたります。蕨セントラル整形外科でも骨粗鬆症検査に対応していますので、案内を受け取ったタイミングで相談していただければ、必要かどうかを一緒に考えられます。

 

女性と男性で違う始めどき

公的検診の対象は女性のみのため、男性は別の考え方が必要になります。ここが上位の記事でも触れられにくい部分でしょう。

女性は40歳から制度の対象になりますので、案内が届いた時点が最初のきっかけです。閉経の前後は骨量の減り方が変わる時期にあたるため、閉経を迎えたら一度測っておくと、その後の比較の基準ができます。以降は年齢を重ねるほど確認の意味が増していきます。

男性には5歳刻みの案内が届きません。そのぶん、自分で判断するか、別の理由で受診したときに相談する形になります。目安としては、高齢になるほど骨折のリスクが上がる点、ステロイド薬を長く使っている場合や、糖尿病などの持病がある場合には年齢に関係なく確認する価値がある点を押さえておくとよいでしょう。

男性の骨粗鬆症は女性より少ないものの、大腿骨を骨折したあとの経過は女性より厳しいと指摘されることもあります。数が少ないから安心という話ではなく、気づかれにくいぶん見落とされやすいと考えておくほうが安全です。

若い女性にも例外があります。月経が止まっている期間が長い方や、極端な食事制限を続けている方では、年齢が若くても骨の量が十分に増えないことがあります。スポーツに打ち込んでいる学生でも起こりえますので、疲労骨折を繰り返しているようなら年齢を理由に見送らず相談してみましょう。

 

年齢を待たずに検査を考えたいきっかけ

年齢の節目より先に検査を考えたほうがよい場面があります。当てはまる項目があれば、40歳や検診の案内を待たずに相談してみてください。

代表的なのは、転んだ程度の力で骨を折った経験がある場合です。日本整形外科学会も、骨粗鬆症になっても痛みはないのが普通で、転ぶなどのちょっとしたはずみで骨折しやすくなると説明しています。軽い転倒で折れたという事実そのものが、骨の弱さを示すサインになりえます。

家族に大腿骨を骨折した人がいる場合も、確認しておく価値があるでしょう。骨の強さには体質が関わるためです。ステロイド薬を長く使っている方、関節リウマチや糖尿病で通院している方も、年齢にかかわらず相談の対象になります。

体の変化として現れる場合もあるでしょう。若い頃より身長が縮んできた、背中が丸くなってきたという場合は、背骨がすでに変形している可能性が残ります。極端に痩せている方や喫煙の習慣がある方も、骨の量が減りやすい条件にあたるでしょう。

 

症状がないうちに受ける意味

症状がないから受けなくてよいという判断が、この検査では最も残念な結果につながります。骨粗鬆症は自覚症状がないまま進むため、痛みを目安にしていると気づく機会が失われてしまうからです。

背骨の骨折は、はっきりした転倒がなくても起こることがあります。重い物を持ち上げた、しりもちをついたといった場面で潰れるように折れ、痛みが軽いために気づかれないまま治ってしまう例も知られています。あとから身長の低下や背中の丸まりとして表に出てくるわけです。

大腿骨の骨折になると影響はさらに大きくなります。歩けなくなって入院や手術が必要になり、その後の生活が変わってしまう場合も少なくありません。検査を受けるかどうかの判断は、目の前の症状ではなく、この先の生活をどう守るかという視点で考えたいところです。

先延ばしにしても骨の量が戻るわけではない点も押さえておきましょう。減ってしまってから対策を始めるより、減り方が緩やかなうちに手を打つほうが選べる方法は多く残ります。厚生労働省のe-ヘルスネットでも、骨に刺激が加わるウォーキングや筋力トレーニングが骨粗鬆症の予防にすすめられており、検査を待たずに始められる取り組みもあります。

 

一度受けたあと、次はいつか

一度測って問題がなかった場合でも、それで終わりにはなりません。骨の量は年齢とともに変わっていくため、間隔を空けて測り直すことで初めて減り方が見えてきます。

保険診療で測る場合は、算定できる回数に決まりがあります。厚生労働省の診療報酬の算定方法では、検査の種類にかかわらず患者1人につき1年に1回とされ、骨粗鬆症の治療を開始した日から起算して1年以内の場合には4か月に1回まで算定できると定められました。治療を始めた直後は効果を確かめる必要があるため、間隔が短く設定されています。

公的検診を使う場合は5歳刻みですので、次の案内は5年後です。その間に気になる変化があれば、検診を待たずに医療機関で相談していただいて構いません。結果は測定した日付と数値を控えておくと、次回との比較にそのまま使えるでしょう。

測り直すときに大切なのは、同じ条件で比べることです。測定の方法や測る部位が変わると数値の意味も変わってしまうため、可能なら前回と同じ医療機関で受けるほうが比較しやすくなります。転院する場合は、前回の結果を持参していただくと話が早く進むでしょう。

何科にかかればよいか迷ったときは、整形外科が窓口になります。骨密度の測定に加えて、背骨の変形や過去の骨折の有無もあわせて確認できるためです。

 

よくある質問

Q. 骨密度検査はいつから受けたほうがよいですか。

A. 女性は公的な骨粗鬆症検診の対象になる40歳がひとつの目安です。健康増進法にもとづき、40歳から70歳までの女性が5歳刻みで対象になります。ただし骨折の経験や家族歴、ステロイド薬の使用などがある場合は、年齢を待たずに相談してください。閉経を迎えた時点で一度測っておくと、その後の変化を比べる基準ができます。

Q. 骨密度検査は何歳から受けられますか。

A. 医療機関での検査は年齢の下限が決まっているわけではなく、必要と判断されれば若い方でも受けられます。公的検診のほうは40歳からで、70歳が上限です。それ以降は医療機関での受診という形になります。

Q. 男性は骨密度検査を受けなくてよいですか。

A. 公的検診の対象は女性のみですが、男性にも骨粗鬆症は起こります。高齢になるほどリスクが上がりますし、ステロイド薬の使用や持病がある場合は年齢に関係なく確認する価値があるでしょう。

Q. 骨密度検査はどのくらいの間隔で受けますか。

A. 保険診療では、検査の種類にかかわらず患者1人につき1年に1回とされています。骨粗鬆症の治療を開始した日から1年以内は4か月に1回まで受けられます。公的検診であれば5歳刻みですので、次の案内は5年後です。

Q. 症状がなくても骨密度検査を受ける意味はありますか。

A. 骨粗鬆症は自覚症状がないまま進むため、症状を目安にしていると気づく機会を逃してしまいます。数値を知っておけば、数年後に測り直したときの比較の基準にもなります。結果が良好であれば、いまの生活を続けてよいという確認にもなるでしょう。

 

蕨で骨密度検査を受ける時期に悩んだら

いつ受けるべきか迷っているなら、その迷いを相談材料にして受診していただいて構いません。年齢だけでなく、これまでの骨折の経験や治療中の病気を踏まえて、いま測る意味があるかどうかを一緒に整理できます。

蕨セントラル整形外科は、骨、筋肉、靭帯、関節、神経といった運動器の疾患全般に対応しており、骨粗鬆症検査にも対応しています。検査を受けるかどうかの相談から、結果を踏まえた治療、理学療法士や作業療法士が行う運動器リハビリテーションまで、一貫して進められる体制です。

JR京浜東北線の蕨駅から徒歩8分の場所にあり、無料駐車場を30台分完備しています。小さなお子さんからご高齢の方まで幅広い年齢層の方が受診されていますので、検診の案内が届いた方も、そうでない方も、一度ご相談ください。

 

参考文献

  1. 公益財団法人 骨粗鬆症財団「骨粗鬆症検診」
  2. 日本整形外科学会「骨粗鬆症」症状・病気をしらべる
  3. 厚生労働省 e-ヘルスネット「骨粗鬆症予防のための運動、骨に刺激が加わる運動を」
  4. 厚生労働省「診療報酬の算定方法」(平成20年3月5日厚生労働省告示第59号)D217 骨塩定量検査
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